小学校の入学前に多くの人が購入する「ランドセル」。最近では各ブランドからさまざまなモデルが発売され、子どもにぴったりなランドセルを選ぶ「ラン活」を積極的に行う親が増えています。しかし、多くの方が「どんなものを選べばいい?」「みんないつごろ購入するの?」、と悩まれている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ラン活の始め方やスケジュールを詳しく解説!疑問点や2025年のトレンド情報と併せながら紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
※記事に掲載している情報は2024年2月21日時点の情報です。
目次
ラン活とは?
ラン活とは、保護者がわが子のためにランドセルを購入するための活動のこと。
ラン活のポイントは、展示会やお店に行ってランドセルを見に行くだけではありません。最近のランドセルは、カラー・素材・デザイン・機能までさまざま。価格が高く、一度購入するとキャンセルができないブランドもあるので、失敗しないためにも事前準備が必要です。
ラン活を行う理由
ランドセルは、子どもにとって6年間毎日使うもの。
そのためラン活を通して、子どもに最適なランドセルを購入するのがラン活を行う大きな理由です。しかし、先ほど紹介したように最近のランドセルは、種類がさまざま。全てチェックすると時間がかかってしまいます。
ランドセルの候補をいくつか絞るためにも、まずは事前にカタログ請求を行いましょう。そして、子どもと一緒にブランドやデザインをチェックしながらどれが良いのか家族で話し合います。そして、展示会やお店に出向き、実際にランドセルを試着。その後、親子で話し合い、6年間使うランドセルを見つけます。
カタログ請求~購入までが長い道のりのように見えますが、ラン活は家族で楽しめるイベント。子どもにとっても忘れられない思い出となるので、親子で一緒に楽しみましょう。
ラン活はいつから?始めるべきタイミングは?
「できるだけラン活は早めに始めれば良い」、と言われていますが、実際にどのタイミングで行うと良いか悩まれる方も多いのではないでしょうか?
結論、ラン活は年中からスタートするのがおすすめです。
人気ランドセルの中には、1月・2月で販売するブランドがあります。そのため、一部のモデルでは早期に完売する場合があります。
以下は、2024年の人気ブランドの売り切れ情報をまとめています。
ブランド | 完売のタイミング |
黒川鞄 | 2月の販売開始直後に半数近くのランドセルが完売。 |
グリローズ | 「フルールセミグロス」のフレンチグレーが早期に完売。 |
土屋鞄 | 4月初旬ごろから一部のモデルが完売。 |
鞄工房山本 | 5月に一部モデルが完売。 |
特に工房系のランドセルは、職人さんが一つひとつ手作業で作るため、生産数が少なく早く完売してしまいます。
また、希少な素材であるコードバンを使った土屋鞄のモデルも順に売り切れていきます。人気ブランドのランドセルや素材にこだわられている方は、早めにラン活を始めることをおすすめします。
ラン活の年間スケジュール
次に、年中・年長のラン活スケジュールをご紹介します。ラン活は年々早まっているので、事前にスケジュールを把握して、ゆとりを持って取り組んでみましょう。
【年中】
月 | スケジュール |
7・8月 | 一部のブランドでカタログの配布が開始
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9月 | ほとんどのブランドでカタログの配布が開始 |
12月 | カタログ送付が開始 |
1月 | 一部のブランドで販売・展示会が開始
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2・3月 | ほとんどのブランドで販売が開始 |
【年長】
月 | スケジュール |
4月 | 展示会が本格化。人気モデルは4月時点で完売の場合も。 |
5月 | GWは展示会のピーク。人気ブランドのランドセルは、完売が相次いでいます。 |
6月 | 一部ブランドで早期割引が終了。 |
7月 | 多くのブランドで完売・品薄モデルが増える。 |
8月 | お盆までに66%の方は、ランドセルの購入を終了。 工房系のランドセルは完売。 |
9月 | 型落ちモデル・アウトレットセールが開催され始める |
10月 | オーダーメイドのランドセルの受付が終了 |
11月 | 一部のブランドで店頭展示品セールが開始 |
12月 | 一部のブランドで在庫セールが開始 |
1~3月 | 在庫処分セールが本格化 |
2025年ラン活のトレンドは?
次に、2025年のラン活トレンドをご紹介します。毎年ラン活に対する意識調査のアンケートを行っている「ランドセルの通知書」を参考に見ていきましょう。ぜひ、ランドセル選びの参考にしてみてくださいね。
1、男の子の人気色は?
(参照:ランドセルの通知書)
男の子の人気色は、黒のランドセル。
定番色の黒は、汚れても目立ちにくく洋服にも合わせやすいのが魅力です。最近では、黒と他のカラーを組み合わせた商品も人気。特に縁・ステッチ・刺繍に赤や青などをアクセントとして入れてさりげなく個性を演出するモデルも増えています。ベーシックな黒との組み合わせなら「6年使っても飽きずに使えるのでは」、と親世代にも好評ですよ。
続いて、ネイビー・ブルー・ブラウンが人気。「ちょっと冒険したいけど、明るいカラーに抵抗がある」、と言う方にもおすすめ◎高学年になっても大人っぽく持てるので、黒とは違うおしゃれさを楽しめますよ。
2、女の子の人気色は?
(参照:ランドセルの通知書)
女の子の人気色も、男の子と同じく定番の赤が人気です。しかし、赤と僅差で人気なのが紫。ここ数年で人気の紫は、淡いパステル調のラベンダー色が好まれている傾向があります。かわいらしいカラーですが、大人っぽく持ちたい子どもにぴったりです。
また、ハートやプリンセス風のモチーフよりも控えめな刺繍が選ばれています。高学年になっても違和感のないような、上品なデザインが親世代にも好評ですよ。
3、どの素材(コードバン・クラリーノ)を購入予定?
(参照:ランドセルの通知書)
ランドセルの素材は、「コードバン」「クラリーノ」「牛革」が主流です。
その中でも男女共通として「クラリーノ(人工革)」が1番人気。革と比べて軽量でありながら耐水性にも優れているので、雨に濡れてもサッと拭く程度で十分です。
また、クラリーノだけでなく、「ベルバイオ」「タフガード」などの人工皮革を使ったランドセルも人気。素材ごとに特徴が異なるので、購入前にチェックしてみてくださいね。
コードバン・クラリーノ・牛革の違いは?
「コードバン」「クラリーノ」「牛革」の違いについて以下の表にまとめました。
クラリーノ | コードバン | 牛革 | |
素材 | ナイロン・ポリウレタン・ポリエステル | 馬のお尻 | 牛 |
価格 | 4~7万円 | 8~15万円 | 5~8万円 |
重さ | 1.2kg前後 | 1.5kg前後 | 1.4kg前後 |
耐久性 |
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特徴 |
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この表でも分かる通り、素材によってそれぞれ特徴が異なります。
- 値段は関係なく、6年後まで綺麗に使えるランドセルが欲しい方→コードバン
- お手入れをする時間がない→クラリーノ
- 価格・品質のバランスが丁度良いランドセル→牛革
4、何を重視して選びますか?
(参照:ランドセルの通知書)
多くの人が重視するのは、「色」「軽さ」「デザイン」「価格」の4つのポイント。
特に活発な男の子の場合、「軽さ」を重視している傾向があります。また、汚れにくく耐久性の高いものを選ぶ方も多いようです。
一方で女の子は、「デザイン・色」を重視している方が37%と高め。デザインが多い分、まずは見た目から選ぶ方も多い傾向にありますよ。
5、購入予算はどのくらい?
(参照:ランドセルの通知書)
最近は、格安モデル~高級ブランドのランドセルまで価格帯がさまざま。しかし、アンケート結果を見てみると、男女ともに5万円前後で購入を検討している方が多いようです。
人気ブランドのランドセルの価格帯をチェック
予算を抑えて購入したい方も多い一方、高級ランドセルを好む方も一定数います。
以下は、主なランドセルブランドの価格帯となります。価格別で探したい方は、参考にしてくださいね。
価格帯 | 主なブランド |
4万円未満 | 澤田屋、ニトリ、クーロン、ツバメランドセル |
4~5万円 | カザマランドセル、水野鞄店 |
5~6万円 | フィットちゃん、林カバン店 |
6~7万円 | セイバン、カバンのフジタ、羽倉、萬勇鞄、鞄工房山本、池田屋、モギカバン、イオン、ふわりぃ、ララちゃん |
7~8万円 | 村瀨鞄行 |
8~9万円 | 黒川鞄、土屋鞄 |
ラン活を失敗しないための5つのポイント
次に、ラン活を成功させるためのポイントを5つご紹介します。
1、早い時期から調べて行動する
先ほどご紹介したように、ランドセルにこだわりのある方は、早めに行動するのがおすすめ◎
特にランドセルは、祖父母に購入してもらう家庭が多い傾向にあります。GW・帰省時期に一緒に購入する計画を立てても、すでに完売してしまっている場合があるため、早めに相談しておくのも良いでしょう。
2、親がいくつか候補を絞る
カタログが届いたら、各ブランドの特徴やデザインをチェックしましょう。
また、ランドセルは丈夫に作られていますが、6年間ずっと使うものなので破損する場合があります。そのため、保証制度付のランドセルを選ぶのがおすすめ◎メーカーによって、無料で修理できる条件が異なるので、合わせてチェックしておくと安心ですよ。
- 6年間の保証がついている?
- 6年間飽きずに使えるカラー・デザイン?
- 教科書をたくさん入れても背負いやすい重さ?
- 予算内のランドセル?
3、機能面・重さ・サイズをチェックする
ランドセルを選ぶ際は、デザイン・カラーに目が行きがちですが、機能面・軽さも重要。
最近は、教科書の大判化・ページ数の増加・英語が必修科目となり、ランドセルに入れる荷物の量が増えています。子どもの負担を減らせるように、機能性・軽さをチェックするのも大切です。
ランドセルの重さの平均は、約1.1~1.5キロ。小学生低学年の荷物重量は、平均で4.28キロと言われています。特に小柄な子どもにとっては、毎日4キロの荷物を背負うと負担になりやすいので、1キロ前後の軽量なランドセルを選ぶのもおすすめです。
また、ランドセルを選ぶ際は横幅・奥行きもチェックしましょう。横幅は、最近主流となっているA4フラットファイルに対応した23cm以上のものがおすすめ◎A4フラットファイルの非対応を選んでしまうと、クリアファイルでさえも曲がってしまうので注意が必要です。
4、背負い心地をチェック
次に、背負い心地です。ランドセルは毎日使うものなので、背負い心地は重要。
特に、体に直接触れる肩・腰・背中は要チェック。体にフィットしやすいものであれば、肩など一部分だけに負担が掛かるのを防げるので、重さを軽減してくれますよ。
- 背カン
左右に動くタイプがおすすめ◎体格に合わせて開き、成長して身体が大きくなったときの窮屈さを軽減。 - 肩ベルト
付け根が立ち上がったタイプがベスト。後ろへのズレが減り、身体にしっかりフィットすることで軽く感じられます。 - 背あて
クッション性が高いものが良い。フィット感が高まって、背負いやすさもアップ。
5、一部の人気モデルは早期に完売に注意!
数年前までは「お店に行けばいつでもランドセルが買える」、と思われていました。しかし最近では、「正月明けに行くと欲しいランドセルがない!」、ということもしばしば。
またほとんどのブランドで、注文後のキャンセルが不可です。そのためキャンセル待ちをしていても、ランドセルを確保できる可能性は低め。特に人気のモデルは毎年争奪戦のため、完売時期などを把握しておくのもおすすめですよ。
ラン活に関するQ&A
次は、ラン活に関する質問をまとめてみました。
Q、ラン活に乗り遅れたらどうすればよい?
ラン活に乗り遅れてしまった場合でも、焦る必要はありません。
全てのランドセルが売り切れてしまう場合はないので、入学ギリギリでも購入することができます。しかし、人気モデルやブランドのランドセルは完売しているので、デザインが派手なものしかなく困ってしまう場合も。欲しいランドセルの選択肢が少ないことは覚悟しておきましょう。
Q、ランドセルをお得に購入する方法は?
ランドセルは、入学前準備で一番高価なアイテムです。そのため「費用をできるだけ抑えたい」、と思われる方も多いですよね。
ランドセルは、早期割引・型落ち品・アウトレットセールを使って、お得に購入することも可能◎型落ちであっても1~2年前のものなので、使う分には問題ありません。
また、イオンをはじめとする大型店舗では、「お客様感謝デー」のイベントで購入すると、ポイントが貯まります。ランドセルは数万単位のものなので、購入すると一気にポイントが貯まるのも嬉しいですね。
アウトレット品は、大体8~9月ごろに販売されます。傷あり・難ありの商品が、通常の価格の30~60%引きで購入できるチャンス!ランドセルをお得に購入したい方は、この時期を狙ってみましょう!(※全てのブランドで行われるわけではありません。必ず店舗の公式サイトで確認をしてくださいね。)
ラン活の成功談・失敗談
ここでは、Karin編集部スタッフのラン活での成功談・失敗談をご紹介します。
ラン活の失敗談
半被せタイプにしたけど、ランドセルカバーが少ない点が唯一の失敗!(小5、小3のママ)
年中のころはピンクと言っていたのに、展示会で実際に見ると紫ばかり選ぶ娘…。ピンクのかわいい系のランドセルばかり調べたのに、ピンクは嫌になったみたいです。女の子は好きな色が変わりやすいから、カラーよりもデザインで選んでおけば良かった~。(小1のママ)
特に女の子は、男の子と比べて内側のデザイン・刺繍・スパンコールなど凝ったディテールのランドセルが多いです。また、1・2年生を過ぎると、ピンク・紫のブームが終わる傾向があります。それを見越して、最近ではブラウンのランドセルを選ぶ方も多いですよ。
ラン活の成功談
女の子だけど「ネイビーが良い!」、といいだしたの家族でよく話し合い、本人の意見を尊重してネイビーにしました!結果今でもお気に入りです。(小5、小3のママ)
ランドセルに対して特にこだわりがなかったけど、アパレルブランドのものを購入したから他の子よりもおしゃれに見えて、本人も気に入っていました!(中3、中1のママ)
ランドセルのカラー選びですが、本人の意見を尊重して選ぶと、気に入って長く使う傾向があるようです。
また、共通して話題になったのが、「荷物の重さ」です。小学校によっては、タブレットを毎日持ち帰るところも…。さらに、教科書がぎっしりと詰まったランドセルは、想像以上に重いです。子どもの体格に合わせて、収容力や軽量化に優れたランドセルを選んでみるのもおすすめですよ。
ラン活を楽しんで納得のいくランドセルを見つけよう!
小学校で毎日使うランドセルは、子どものお気に入りを選ぶことでより学校生活を楽しくするキッカケにもなります。
ラン活は長いですが、子どもと一緒に特別なランドセルを見つけるのも親にとっては今しかできない経験です。ぜひ親子でラン活を楽しんで、特別なランドセルを手に入れましょう!